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軽減税率についてのQ&A

「なぜ出版物に軽減税率が必要か?」Q&A

Q1 仮に出版物に今後、軽減税率が適用されないと、どのような事態が想定されますか?
A1 食料品が身体の糧であるように、出版物は心の糧となるものです。しかし、命に直結するものではないため、消費税率引き上げに伴い、低所得者になるにつれて買い控えが起こります。本は人生を豊かにするが、本で学ばないと学力や所得の格差が広がり、ひいては国際競争力にも影響してきます。2014年に消費税は5%から8%に引き上げられましたが、2014年の出版物の売り上げは、過去最大の落ち込みとなりました(前年比4.5%減の1兆6065億円)。今後消費税率が引き上げられるに際して、すべての出版物に標準税率が適用された場合、より一層の落ち込みが懸念されます。
Q2 海外で軽減税率を採用している国はあるのでしょうか?
A2 ヨーロッパを中心に、付加価値税を導入している国々の多くで軽減税率が採用されています。食料品とならんで、書籍・雑誌・新聞に軽減税率を認めている国も多いです。フランスは、標準20%に対し書籍5.5%、雑誌と新聞2.1%、ドイツは標準19%で書籍・雑誌・新聞7%、イギリスに至っては、標準20%に対し書籍・雑誌・新聞ゼロ税率です。
Q3 出版物に軽減税率を導入している国では、すべての出版物に適用しているのでしょうか?
A3 フランスではポルノ雑誌は標準税率となっています。イタリアでは25%のポルノ税が課されています。日本ではポルノは解禁されていませんが、自主的に青少年への販売制限を行っている出版物があります。現在出版界では、すべての出版物への軽減税率の適用を求めていますが、青少年に販売を制限している出版物については、国民の理解を得るために、自主的に標準税率とすることもありえます。
Q4 ブックオフや古本屋の出版物にも軽減税率が適用されるのでしょうか?
A4 新刊書店で販売している出版物についてのみ、軽減税率の適用を求めます。
Q5 電子書籍については、どのように考えているのでしょうか?
A5 出版界としては、電子書籍への軽減税率の適用も要望していますが、強いて優先順位をつけるのであれば、紙の出版物についてのみでも、ぜひとも軽減税率を認めてほしいと主張しています。